古事記の原典とも言われているホツマツタヱですが、
古事記の記述と異なるところがいくつもあります。
そのひとつがアマテラスに関する記述です。
古事記ではイザナギが黄泉の国から帰ってきて禊をしたときに左目から生まれたのがアマテラスです。
ご承知の通り、女神ですね。
が、ホツマツタヱではイサナギ・イサナミの両神(ふたかみ)からお生まれになります。(ホツマツタヱでは「イサナギ・イサナミ」といいます)
最初に生まれた子はワカ姫(ヒルコ)で、女の子だったため、なんとか世継ぎとなる男子が欲しいということで、1000日にも及ぶ行を行って授かったのがアマテラスでした。
しかし、懐妊して10か月経ってもお生まれにならず、なんと96か月も経ってようやく生まれたのでした。
しかもしかも! 卵の形で生まれたというんですからびっくりです。
このあたり、原文をご紹介します。
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かくましわりて はらめとも とつきにうまず としつきお
ふれともやはり やめるかと こころいためて こそむつき
ややそなわりて あれませる あまてるかみぞ ふそひすず
ももふそゐゑた としつきゑ はつひほのほの いつるとき
ともにあれます みかたちの まとかのたまご いぶかしや
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で、卵で生まれたってんで、まわりもみんなびっくりするんですが、
その理由もちゃんと書かれています。
ここは今村先生の現代訳でご紹介します。
説明しているのはイサナミの父であるトヨケ大神(豊受大神)。
第5代タカミムスビという大事な役職についている神様です。
「純粋無垢な胎児には、世間にいる邪悪な心を持った者の念が作用して、障害を及ぼすことが多いのです。まして天神の世継ぎの誕生ともなると、嫉妬心に凝り固まった者たちの念がイソラという悪鬼を生み出し、胎児に悪さをしようとします。
この障りを避けるために、私は願掛けをして八千回の禊を行いました。この禊によって、胎児を包んでいる胞衣(えな)が厚く強くなって卵の殻のようになったのです。この強い胞衣がイソラの祟りを撥ね返して、世継ぎの皇子を守っているのです」
とまあ、こんな説明です。
なんとも興味深いお話です。このあと、アマテラスを卵から取り出す話や、アマテラスの幼名についてなどの話があり、白山とキクリ姫の話も出てきます。
なぜ白山の神様はキクリ姫なのか、不思議に思ってる方も多いと思いますが、これもホツマツタヱにはちゃんと書かれています。
まあ、そこらへんは本を読んで確認してください。
ということで、次回3月21日の「はじホツ」勉強会はこのようなアマテラス誕生の物語が書かれた4アヤを読んでいきます。
ご興味のある方はぜひお越しください。
※次回の「今村先生とホツマツタヱを楽しむ夕べ」は3月21日(水)15時から。
四谷のルノアール4階で開催です。参加費は1500円(ドリンク付き)。
参加希望の方はご連絡ください。
問い合わせ:iwasaki0408@gmail.com
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