ホツマツタヱを知らない人にはあまり馴染みのないワカ姫。
ホツマツタヱにとっては重要な人物(神様?)で、
「縄文の叙事詩」といわれるこの壮大な物語は、ワカ姫から始まっています。
ワカ姫(斎名はヒルコ)はイサナギとイサナミの第一子で、
両神(ふたかみ)が新婚生活を送ったというイサ宮で生まれたようです。
で、このイサ宮というのは筑波山の西北麓なんだそうです。
古事記や日本書紀にはワカ姫ってこんな扱いでは出てこないので、
祀られてる神社も少ないんですよね。
で、今村先生は、筑波に歌姫神社があると知って、ピンと来たそうです。
ワカ姫が生まれた筑波にある歌姫神社ということは、
祀られているのはワカ姫に違いない! と。
それでいてもたってもいられなくなり、現地調査を開始。
すると、歌姫神社のお社の中に「住吉明神」の額が置かれているのを発見!
これで、確信したそうです。ここに祀られているのはワカ姫だと。
ホツマツタヱではワカ姫は「捨て子は育つ」にならって捨てられ、
重臣のカナサキが拾い、育てることになります。
※拾った場所が兵庫県の広田(ヒロタ=ひろった=拾った)神社です。
このカナサキというのはアマテラスから「スミヨロシ」という名を賜ります。
で、人々から「スミヨシ」と呼ばれたそうです。
つまり、住吉神社の神様は「スミヨシ」=カナサキであり、
ワカ姫の育ての親ということですね。
で、住吉神というのは現在、歌の神様としても知られています。
ワカ姫というのは、名前からもわかる通り、和歌の道を究めた人でした。
筑波では古代から歌垣が盛んに行われていたそうです。
その歌垣がこの歌姫神社を中心に行われていたことが、郷土史の資料に残っているそうです。
面白い符号ですね。
そういえば筑波山は男体山と女体山のふたつの山からなり、
男体山に祀られているのがイザナギ、女体山に祀られているのがイザナミです。
古事記を読む限りでは、イザナギとイザナミと筑波山の関係性はないので、
後世の後付けと思ってたんですが、
ホツマツタヱを読むと、ここに両神が祀られていることに納得がいきます。
いろいろと興味深いです。
※次回の「今村先生とホツマツタヱを楽しむ夕べ」は3月21日(水)15時から。
四谷のルノアール4階で開催です。参加費は1500円(ドリンク付き)。
参加希望の方はご連絡ください。
問い合わせ:iwasaki0408@gmail.com
行って来ました。歌姫神社敷地のパワーは、とても爽やかな空間を生んでいました。それにしても、広田神社までワカ姫を流すのに出発地は、何処の川だったのでしょうね。船頭は誰だったのでしょう。茨城からの潮流では、自然に西には船は進みませんから。